ワーカビリティー・スランプ・スランプフロー

ワーカビリティーとは、フレッシュコンクリート、フレッシュモルタル、フレッシュセメントペーストの運搬、打込み、締固め、仕上げなどの作業のしやすさを定性的に表す用語です。ワーカビリティーが優れる、ワーカビリティーが悪いなどの言い方をします。ワーカビリティーに関連する用語について解説します。

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コンシステンシー

コンシステンシーとは、フレッシュコンクリート、フレッシュモルタル、フレッシュセメントペーストの変形や流動に対する抵抗性を表す用語です。コンシステンシーは主に水の量に支配され、スランプやスランプフローなどで評価します。

スランプ

スランプとは、スランプコーン(上端φ100mm、下端φ200mm、高さ300mmの円錐台の容器)にコンクリートを詰め、スランプコーンを引き抜いた時のコンクリートの下がり量を0.5cm単位で読み取った値です。比較的硬練りのコンクリートから軟練りコンクリートまで広く適用できます。スランプが大きいほど、コンシステンシーが小さいことになります。

スランプフロー

スランプフローとは、スランプ試験を行った際のコンクリートの広がりのことです。流動性の高いコンクリートの場合、スランプの差がつきにくいため、スランプフローでコンシステンシーを評価します。スランプフローが大きいほど、コンシステンシーが小さいことになります。

フィニッシャビリティー

フィニッシャビリティーとは、フレッシュコンクリート、フレッシュモルタル、フレッシュセメントペーストの仕上げのしやすさを表す用語です。フィニッシャビリティーは、コンシステンシー、スランプ、水セメント比、単位水量、単位セメント量、骨材の粒度、細骨材率、粗骨材の最大寸法、凝結に影響する混和剤などの影響を受けます。

圧送性(ポンパビリティー)

圧送性(ポンパビリティー)とは、コンクリートをポンプで圧送する際、輸送管がコンクリートで閉塞することなく、低圧力で大量のコンクリートを輸送することができるコンクリートの性能を表す用語です。
圧送性についてはこちらで解説しています。圧送性について

ワーカビリティーを評価する試験

ワーカビリティーを評価する試験には、スランプ試験やスランプフロー試験の他に、球貫入試験、リモルディング試験、ドロップテーブル試験、振動台式コンシステンシー試験(VB試験)、スプレッド試験、レオロジー試験、締固め係数試験(CF試験)などがあります。