鉄骨造(S造)の構造形式
鉄骨造(S造)の主な構造形式には、ラーメン構造とブレース構造があります。
S造の特徴についてはこちらで解説しています。構造種別について
[目次]
ラーメン構造
ラーメン構造とは、水平力に対して剛結した柱梁の骨組で抵抗する構造形式です。剛結した柱梁の骨組のことをラーメンといいます。柔軟な計画がしやすいため、事務所や商業施設などで採用されることが多いです。設計の際は、仕口部の納まりに注意する必要があります。納まりで大梁サイズが決まることもあります。
ブレース構造
柱と梁をピン接合として、水平力はブレース(筋交い)で抵抗する構造形式です。ラーメン構造に比べて鋼材量を抑えられる傾向があり、安価になることが多いです。しかし、ブレースが入る面があるため、部屋の配置や開口位置といった計画の自由度は低くなります。工場や倉庫、立体駐車場などで採用されることが多いです。設計の際は、柱脚とブレース接合部の納まりに注意する必要があります。
トラス梁
トラス梁は、体育館や工場などの大スパンをとばす建物で採用されることがあります。トラス梁は、H形鋼の梁に比べて断面性能が良いため、鋼材量を落としてコストを下げることができます。